中央大学人文科学研究所「高次脳機能の総合的理解」研究チーム主催の以下の研究会が開催されました。
日 時:2023年3月8日(水)18:30~20:30
講 師: 川合 圭成 氏(主体会小山田記念温泉病院脳神経内科)
演 題: 急性の脳血管障害発症後にフレゴリ症状を呈した2症例
要 旨:フレゴリ症状を呈した2症例を提示する。ともに80歳代女性で、脳卒中発症後に、医療スタッフや他の患者を家族と誤認した。症例1は右前頭葉の脳梗塞に加えて、後部帯状回の血流低下も認め、症例2は右前頭葉に加えて、左後部帯状回にも脳出血を認めた。これにより親近感や自伝的記憶の障害に,右前頭葉の障害によるモニタリング機能の破綻が生じることで人物誤認が生じたと考えられた。