研究成果が掲載されました。

大学院博士後期課程の弘光健太郎君の論文が、多感覚統合に関する専門誌(Multisensory Research誌)に掲載されました。

  • 掲載誌:Multisensory Research
  • 論文タイトル:Downward and Parallel Perspectives in an Experimental Study of Out-of-Body Experiences
  • 著者:Hiromitsu, K,  Midorikawa, A.

体外離脱体験(Out-of-body experiences (OBEs))はこれまで精神疾患や神経疾患の患者で報告されてきましたが、体験は上方からの視点として経験されることが知られています。一方で、近年では体外離脱体験が実験的にシミュレートされることがありますが、そこで用いられている手法は水平視点のままでした。そこで本研究では、上方からの視点を用いて実験的に体外離脱体験を引き起こし、水平視点と上方からの視点で主観的な差異が生じるか検討しました。その結果、上方からの視点では体外離脱の主観的な感覚と位置のズレの感覚とのあいだで関連は認められましたが、視点の違いによる差異は明らかではありませんでした。このことから、実験的に引き起こされた体外離脱体験においては、臨床的に観察されるような視点の効果は影響しないことが示されました。

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